弾丸には、最大到達距離(飛距離)と有効射程距離(標的を狙える距離)に規則性があり、猟銃等講習会の考査や、狩猟免許(銃猟)講習会や試験の問題として出題される傾向があることから、ここでは試験前の予習・当日の復習を効率的に進められるよう一覧早見表を掲載します。
主な内容は最大到達距離と有効射程距離ですが、銃猟免許の試験対策に使えるよう、適用鳥獣の項目も用意してありますので参考にしてみてください。
散弾銃の弾丸の最大到達距離/有効射程距離
弾丸の種類 | JIS呼称 | 最大到達距離 | 有効射程距離 |
---|---|---|---|
ライフルドスラグ(12番の場合) | ━ | 約700㍍ | 約100㍍ |
OOB | 8.6㎜ | 約515㍍ | 約50㍍ |
BB | 4.5㎜ | 約340㍍ | 約50㍍ |
1号 | 4.0㎜ | 約315㍍ | 約50㍍ |
2号 | 3.75㎜ | 約300㍍ | 約50㍍ |
3号 | 3.5㎜ | 約290㍍ | 約50㍍ |
4号 | 3.25㎜ | 約275㍍ | 約50㍍ |
5号 | 3.0㎜ | 約265㍍ | 約45㍍ |
6号 | 2.75㎜ | 約250㍍ | 約45㍍ |
7号 | 2.5㎜ | 約240㍍ | 約40㍍ |
7½号 | 2.41㎜ | 約235㍍ | 約40㍍ |
8号 | 2.25㎜ | 約225㍍ | 約40㍍ |
9号 | 2.0㎜ | 約210㍍ | 約40㍍ |
10号 | 1.75㎜ | 約195㍍ | 約40㍍ |
ライフル銃の弾丸の最大到達距離/有効射程距離
弾丸の種類 | 最大到達距離 | 有効射程距離 |
---|---|---|
22ロングライフル | 約1,600㍍ | 約100㍍ |
30カービン | 約2,000㍍ | 約300㍍ |
30口径級ライフル | 約3,200 – 4,000㍍ | 約30㍍ |
ライフル弾の場合、散弾銃の弾丸のような号数/番径で区別することが難しく、決まったルールが無いため上記3つの主流な弾丸を紹介している。(各種読本などと合わせている)
空気銃の弾丸の最大到達距離/有効射程距離
弾丸の種類 | 最大到達距離 | 有効射程距離 |
---|---|---|
4.5~5.5㎜ | 約310㍍ | 約30㍍ |
空気銃の中でも、プリチャージ式空気銃の弾丸の最大到達距離と有効射程距離は、上表の数値の1.5~3.0倍で計算する必要がある。(銃の性能により異なる)
弾ごとの適用鳥獣について
散弾銃の弾丸ごとの適用鳥獣
弾丸の種類 | JIS呼称 | 適用鳥獣 |
---|---|---|
ライフルドスラグ(12番の場合) | ━ | クマ・イノシシ・シカ |
OOB | 8.6㎜ | イノシシ・シカ |
BB | 4.5㎜ | 中型獣・カモの沖撃ち |
1号 | 4.0㎜ | 中型獣・カモの沖撃ち |
2号 | 3.75㎜ | 中型獣・カモの沖撃ち |
3号 | 3.5㎜ | カモ・ノウサギ |
4号 | 3.25㎜ | カモ・ノウサギ |
5号 | 3.0㎜ | キジ・ヤマドリ・カラス・テン・ノウサギ・カモの近射 |
6号 | 2.75㎜ | キジ・ヤマドリ・カラス・テン・ノウサギ・カモの近射 |
7号 | 2.5㎜ | コジュケイ・キジバト・ヤマシギ・バン・オスイタチ |
7½号 | 2.41㎜ | コジュケイ・キジバト・ヤマシギ・バン・オスイタチ |
8号 | 2.25㎜ | コジュケイ・キジバト・ヤマシギ・バン・オスイタチ |
9号 | 2.0㎜ | タシギ |
10号 | 1.75㎜ | スズメ |
ライフル銃の弾丸ごとの適用鳥獣
弾丸の種類 | 適用鳥獣 |
---|---|
22ロングライフル | ━(狩猟での利用が禁止されている) |
30カービン | シカ |
30口径級ライフル | クマ・イノシシ・シカ |
空気銃の弾丸の適用鳥獣
弾丸の種類 | 適用鳥獣 |
---|---|
4.5~5.5㎜ | スズメ・キジバト・ヒヨドリ・カラス・キジ・カモ |
まとめ
このように、散弾銃/ライフル銃/空気銃といった猟銃には、それぞれ適合する弾丸の種類があり、各々に最大到達距離や有効射程距離があります。
射撃競技はもちろん、狩猟に銃を用いる人は、これらの弾丸の種類と性能を理解して、命中精度の向上を目指した練習に努め、安全確保に細心の注意を払うことが求められます。
自分自身が使う道具について、限界や有効範囲を知ることは、試験対策になると同時に周りの人々の安全に直結しますので、しっかり覚えておきましょう!
サボットスラッグ弾の場合、最大到達距離及び有効射程距離は、スラグ弾の1.5~2.0倍程度増えると考えてください。1.5倍計算の場合「最大到達距離:1,050㍍/有効射程距離:150㍍」という計算になる。